現在地
  1. TOP
  2. 人間ドック・がん検診
  3. 検査項目
  4. 胃の検査
  5. 胃のX線検査を受けられる方へ

人間ドック・がん検診

胃のX線検査(バリウムを飲む胃のレントゲン検査)
を受けられる方へ

 胃がんは日本人が多くかかるがんの一つで、男女ともがん死亡の上位に位置していますが、早い段階で発見されればほとんどの場合完治します。胃部X線検査による胃がん検診は、胃がんの早期発見につながります。胃がん検診数が増えることで胃がんによる死亡率が下がることが明らかになっています。

 精度の高い検診を継続して受けていただくことは、健康を維持するために大変大切なことです。ただし、胃の痛みなどの自覚症状がある場合は、医療機関を受診してください。

安全で適切な検査を受けていただくために

検査前の確認事項

以下に該当する方は検査を受けることができません。
  • 妊娠中または妊娠している可能性がある方
以下に該当する方は検査を延期してください。
  • 最近1週間の血圧が180/110mmHg以上(WHOによる重症高血圧)の方
  • 体調が悪い
  • 喘息症状がある方
  • 検査当日を含め、5日以上排便がない
  • 低血糖症状がある、または当日インシュリン注射や糖尿病の内服薬を服用した方
以下に該当する方はお近くの医療機関で相談し、内視鏡検査を受けてください。
  • バリウム服用によりアレルギー症状(発疹・息苦しさ・四肢冷感)が出る方
  • 腸閉塞や腸ねん転・大腸の炎症性疾患(大腸憩室炎・潰瘍性大腸炎・クローン病・虚血性大腸炎など)と診断され、
    入院や治療をした方
  • バリウム服用後、気分が悪くなり検査を中断したことがある方
  • 食事中よくむせたり、バリウムが気管に毎回、または多量に入ったことがある方
  • 慢性呼吸不全で酸素吸入をしている方
  • 片方の肺を全部摘出した方
  • 強い腹部の痛みなど、症状がある方
  • 胃の全摘手術(胃を全部切り取る手術)を受けた方
  • 心臓病、腎臓病(透析中など)で水分摂取の制限がある方
  • 脳卒中などによる麻痺や運動障害があり、寝返りができない方
  • 自分の力で立っていることが困難な方
  • 体重が135㎏以上の方(重量制限はバスで検診される方のみ)
以下に該当する方はお近くの医療機関で検査を受けていただくか、
事前にかかりつけの病院・診療所で相談し、許可を得た上で当センターの検査にお越しください。
  • 1年以内に狭心症発作があった、または1年以内に心臓の手術(カテーテル・アブレーション・ペースメーカー装着手術での治療も含む)を受けた方
  • 1年以内にめまいや脳貧血、てんかん、脳卒中などで倒れたり、入院治療した方
  • 最近1週間の血圧が160~179/100~109mmHgの方
  • 大腸憩室があり痙攣性便秘の症状がある方
    痙攣性便秘の症状・・・普段からよく腹痛がある、腹痛を伴った便意があるのに便が出ない、または極少量しか出ない
    (大腸憩室があっても、痙攣性便秘の症状がなければ医師の許可なしでも検査可能)
  • 大腸の手術後(腹腔鏡下手術を含む)、初めてバリウムを飲む方
  • 大腸内視鏡治療後、3ヶ月以内の方
  • 大腸の手術以外の開腹手術後(腹腔鏡下手術を含む)で、普段3日以上排便がなく、かつ初めてバリウムを飲む方
    (普段の排便が1~2日に1回あれば、医師の許可なしでも検査可能)
  • 便秘がひどい方(普段1週間に1回程度しか排便がない)
  • 前回の検査後バリウム便が出ず、浣腸の使用や医療機関を受診した方

※ 授乳中の方は、問診・検査時にお申し出ください。
 (授乳中の方は乳汁への影響がない下剤をお渡しします。)

検査前の注意事項

【食事や水分について】 検査当日は検査終了まで絶食となります
  • 検査前日の夕食・飲酒は午後9時までとし、消化の良いものをおとりください。
  • お水・お茶は就寝前まで飲んでもかまいません。
  • 検査当日の朝は、脱水予防・胃粘液除去目的のため、検査2時間前まで(検診会場に着く2時間前まで)にコップ1杯程度の水(約200ml)を飲んでください。以後は検査が終わるまで飲んだり食べたりしないでください。(ガム・アメ類も不可)
    *水は、飲み忘れても検査可。
【薬について】 主治医から指示されている薬(糖尿病の薬以外)は、検査当日、上記200mlの水で
        服用してください

〇 血圧・脳血管障害・心臓・心療内科の薬
  朝食はとりませんが、必ず上記200mlの水で服用してください。

× 糖尿病の内服薬やインシュリン注射
  検査当日朝は、低血糖をおこすことがあるため使用しないでください。

  • 内服薬やインシュリン注射に関しては、事前に主治医とも十分ご相談ください。
    主治医の許可なく内服薬の服用や注射をした場合は、検査を受診できません。
  • インスリンポンプ及び持続グルコース測定器(持続血糖モニター)は、放射線検診時に磁気の影響を受ける可能性があり、 装着したまま検査を受けることができません。事前に、必ず主治医へご確認ください。
    (職員が測定器を取り外すことはできません。)

※ 服用中の薬は、問診時にお申し出ください。

【服装の準備などについて】

 検査時、金具やボタンの付いているものは脱いでいただく必要があります。下記の事項に注意してください。

《市町村や職場検診などの検診車で検診を受診される方》
 検査衣は準備しておりませんので、下記の望ましい服装①②③でお越しください。

《大阪がん循環器病予防センター(大阪市森ノ宮)で検診を受診される方》
 検査衣に着替えていただきます。(望ましい服装①②)

〔望ましい服装〕

  1. ① ボタン・ファスナー・プラスチック・金具・ラメ・ビーズ・プリント等のない肌着やTシャツ。
      上下ともに締め付けのないものにしてください。
  2. ② 腹巻き・カイロ・エレキバン・ネックレス・湿布・ホックやワイヤー付きブラジャーは外して
      ください。
  3. ③ 市町村検診などの検診車で検診を受診する方は、上記の他に、ズボン・スカートにはボタン・
      ファスナー・金具(腰紐を通すハトメ金具や紐の先端金具など)がなく、腰回りがゆったりした
      全てゴムのものにしてください。

※ 書類記入時にメガネの必要な方はご持参ください。

【その他の注意事項】
  • タバコは、検査当日は朝から検査終了まで禁煙してください。
  • 入れ歯安定剤は、レントゲン画像を悪くする恐れがあります。
    検査当日は入れ歯の使用時、朝から入れ歯安定剤をつけないでください。
  • 検査後の排便困難を予防するため、普段便秘の方は下剤を服用するなど、できるだけ毎日排便があるようにコントロールしてください。

当日の問診確認事項の内容により受診できない場合もあります。
また検査の状況によりお待ちいただく場合もありますが、ご了承ください。

検査時の注意事項

ゲップは我慢してください。

 胃が膨らんでいるほうが広い部分を観察できます。また、胃袋のしわを伸ばし、小さな病気を見逃さないようにします。ゲップが出た時や十二指腸のほうに空気が抜けた場合など、胃のふくらみが足りない時は、もう一度発泡剤(こな薬)を飲んでいただくことになります。

バリウムは全量を、あわてずゆっくりお飲みください。

 バリウムは胃の粘膜に付着して胃の状態を詳しく写すために重要です。バリウムの量が少ないと写る範囲も狭くなります。(胃の大きさや状態により、全量飲まないこともあります。)また、あわててバリウムを飲むと、気管にバリウムが入ること(誤嚥)があります。

何度も体の向きを変えて写真を撮ります。

 いろいろな方向から観察するため、バリウムを胃の粘膜全体に付着させます。そのため、何度も体の向きを変えていただく必要があります。「右側」「左側」という指示が、分かりづらいことがあると思いますが、あわてずに動いてください。

胃の検査には多少の苦痛が伴います。
しかし、皆様のご協力により精度の高い検診をお受けいただくことができます。
ご理解の上、ご協力下さいますようお願いいたします。

検査後(バリウム服用後)の注意事項

  • 下剤は500ml以上の水でなるべく早くお飲みください。
  • 普段の便の色に戻るまでは、できるだけ多く水分をとってください。
    食事は検査終了後なるべく早く食べてください。
  • 便秘ぎみの方は問診時にお申し出ください。
  • バリウムが排泄されないまま長時間腸内に残っていると硬くなり、排泄されにくくなります。
    極めてまれに、腸にあなが開いたり、便が詰まったりする恐れがあります。
    下剤を服用しても、翌日までに一度もバリウム便が排泄されない場合や、検査後お腹がはったり腹痛が強い場合は、必ず早めに近くの医療機関(保険診療)を受診してください。
  • バリウムによって、体質的にアレルギー症状が出ることがあります。じんましん、気分が悪い、手足が冷たくなる、喉がつまる、息苦しいなどの症状がある方は、ただちに近くの医療機関(保険診療)を受診してください。

検査結果について

 検査結果において医師が直ちに治療や検査が必要と判断した場合は、早めに連絡させていただくこともあります。
 要精密検査と判定された場合、胃内視鏡検査による精密検査を必ず受けてください。胃内視鏡検査は、口や鼻から内視鏡を挿入し、胃の状態を観察する検査です。

<胃部X線検査の不利益>
 胃部X線検査には限界があり、100%胃がんを発見できるわけではありません。がんがあっても異常なしと判定されたり(偽陰性)、がんがなくても精密検査が必要と判定されたりする場合があります(偽陽性)。検診にはこのように不利益を生じることがあります。

精度管理と個人情報保護について

<精度管理と個人情報の取り扱いについて>
 がん検診の目的は、がんを早期に見つけて治療し、がんにより亡くなる方を減らすことです。これには検診でどのくらいがんが見つかり、早期がんの割合はどうか、治療状況はどうかなど、継続して評価することが必要です。これを精度管理といいます。
 市町村や事業所が行うがん検診の結果は、精度管理のため市町村と検診実施機関が保管し、精密検査や治療が必要となった方の受診状況や結果を把握するために使われます。また、これに基づき精密検査や治療未受診の方へ受診勧奨を行う場合があります。これらはすべて個人情報保護法を遵守して行います。ご理解とご協力をお願いします。

胃の検査について
当センター検診への取り組みについて

人間ドック・がん検診